読書感想文(眉山)
皆さんこんにちは
今日は珍しく車通勤しました
いや、やっぱり楽ですね笑
どうも歯科医師トレーニーです
さて、昨日は予定通り遅くまで研究したし、
筋肉痛が全身にあったので筋トレは休みました
そこで恒例の読書感想文
2007年に映画化もされているので、ご存知の方も多いかもしれません
あらすじは以下
ふるさとの徳島県を離れて都会に出ている主人公・河野咲子は、母・河野龍子の入院先である病院から知らせを受け久々に帰郷した。医師からあと数ヶ月の命と言われ母を看取ろうと決心した矢先、咲子は母が「献体」を申し込んでいたことを知らされる。どうして献体なのかと疑問を持った咲子はある人物から呼び出され、母からの「人生が全部詰まった箱」を渡される。やがて咲子は会ったことのない父の存在と、母の想いに辿り着く。(Wikipediaより)
ストーリー自体は特別複雑ではなく、単純なのでそこまで思うことはありませんでしたが
この本の中の一部分に心動かされました
ある若い医師が主人公の母が近くにいる状態で、主人公の母にきつめに叱られた看護師に対してかばうように軽口を叩いてしまいます
「患者の中には偉そうなことを言う奴がいる、何様のつもりか知らないけど。病院はホテルじゃない。すぐにベッド空くんだから(死ぬということ)、少し辛抱して乗り越えようね、なんちゃって」
冷静に考えたら、ここまで言う医師はほとんど存在しないと思いますが、似たようなことは裏で言ってたりするのかもしれません
それを聞いた主人公の母は、癌に蝕まれてきつい身体をシャンと伸ばして正座してその医師と向かい合います
「患者は病院では先生や看護師た頼り、機嫌を損ねないように顔色を伺って気遣っているが、そんなこと想像したこともないだろう。それが口惜しい。心あり、才能ある若者が一体どこで去勢され、歪んでいったのか。しかし、クチバシの黄色い頃から先生様先生様と頭を下げられることしか知らなくてはおかしくなるのも道理。お望みどおり、もう間も無くベッドを空ける身だが、お願いしたいことがある。好きも嫌いもあるでしょうが、この世に生きるもの同士、命の重さは同じと考え、平等に哀れな病人を診るよう、平にお願い申し上げる」
という内容を丁寧な言葉遣いで、医師に語りかけます
医師はそそくさとその場を離れます
医師は最初は怒りに震えますが、言われたことを反芻し、また、院長に主人公の母の人となりを聞いて、徐々に言葉が身体に染みていきます
そして、最終的には謝罪して、逆に仲良くなります
というか主人公と付き合いますwww
少し前に、私も患者さんに激しく叱られて、説教を受けた経験をしていたばかりでしたので
この言葉がすごく心に染みました
決して、決して奢っているつもりはありませんでしたが
心のどこかで“自分の方が専門だから”や“一生懸命やってるのに”、“保険治療だから限界がある”などの言い訳を作っている自分がいました
患者さんに対して暴言を吐いたり、上記のような失礼なことを言ったことはもちろんありませんが、医療者として常に謙虚にあり、患者さんに寄り添うべきだな、と強く感じました
電車の中で読んでいて自然と背筋が伸びる感覚がありました
時期的にも私にとって、とても良い一冊となりました
このように読書は時に自分の精神にも強く影響する素晴らしいものだと思うので
引き続き興味ある本は読んで、アウトプットしていこうと思います
おすすめの本があれば是非教えてください^^
さて、今日も頑張っていきましょうかね!
それでは!