歯科医師トレーニングブログ

日々のトレーニングについて徒然していく

本当に必要な治療とは何だろうか、と考えさせられた

みなさんこんばんは

 

今週は寒くなっていますね

体調崩さずに元気に筋トレしていきましょうね

歯科医師トレーニーでございます

 

本日は筋トレとは関係ない話になってしまいますので、ご了承くださいませ

 

 

昨日の話です

昨日はある病院の歯科で仕事をしてきました

時々しか行かないのですが、そこは施設の方が多く受診するような病院です

つまり、高齢で認知症の方や障害が強く意思の疎通ができない方や意識がほとんどないような方の歯科治療を多く行います

 

その患者さんの中で、言う事が聞けないのでブラッシングも満足にできずに口の中に虫歯がたくさんある方が受診されました

歯科医師としては当然虫歯の治療を行わないといけないのですが、なんせ嫌がるし暴れるし大声を上げるので、治療は困難を極めます

もし治療をするならば3人で手や頭を固定してもらって行わないといけない状態です

 

昨日は悩んだのですが、比較的落ち着いていたので治療を開始しました

 

そうすると案の定、手をバタバタさせるし頭も振り回すので、3人で抑えて治療していたのですが、患者さんが隙をみて手を振りほどき振り上げました

衛生士さんのか弱い力じゃ抑えきれないほど暴れていたようです

 

私は治療に使う器具を持っていたので、患者さんの手が器具に当たると危ないと思い、器具を安全な方に向けた瞬間、患者さんに思い切り引っ掻かれました

 

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幸い、浅い引っかき傷ですみましたが、かなり悲しい気持ちになりました

 

患者さんに恨みがあるとかではなく、こんな大変な仕事なんですよというアピールでもなく

 

嫌がる患者さんを抑えてまで無理に治療する意味が果たしてあるのだろうか

 

ということです

 

患者さんの気持ちになってみると、虫歯の痛みがあるわけでもなく(本人の感覚はわからないですが)、意味もわからず歯科に連れてこられて抑えられて、歯を削られる

怖いですよね、嫌ですよね

 

逆に歯科医師としての私の立場からすると、これ以上虫歯が深くなると神経の痛みが出てしまうので、患者さんが困るだろうから今のうちに治療しておかないといけない、という気持ちです

やはり虫歯は見逃せませんよね

 

しかし、昨日の一件では患者さんは嫌がって暴れるし、私は引っ掻かれて血が出るし、

治療自体も成人に対して行うよりも繊細さは欠けてしまいます

誰も幸せになっていません

 

嫌がる患者さんに無理に治療を施したくないけど、虫歯も見逃せない

そんなジレンマに苦しみます

 

そんな1日でした

 

あれからずっと考えていましたが、昨日の治療は正解かどうかは判断つきません

しかし

 

何はともあれ、歯科医師として患者さんにできることは全力でやっていこうと思います

その中で、患者さんにとって一番いい治療を提供する

それが大事なんだと思います

そして、求められる治療を提供できるようにスキルを磨くことも忘れずに…

 

歯科医師になって数年、改めて考え直すいい機会になりました

そんな話を徒然なるままに書きました

 

読んでくれた方、ありがとうございます

明日も頑張りましょう

おやすみなさい